風邪・インフルエンザ

高血圧や糖尿病は大丈夫?市販の風邪薬と常用薬の飲みあわせ

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よく購入される市販の薬として「風邪薬」があります。

市販薬の成分によっては、常用している処方薬との飲みあわせに注意が必要なものがあります。

 

高血圧の薬

呼吸の苦しさや咳症状を和らげる成分であるdl-メチルエフェドリン、鼻づまりを改善させる成分であるプソイドエフェドリンなどの成分が配合されている風邪薬は交感神経系を亢進させて血管を収縮させる作用があり、血圧を上昇させる可能性があります。

また、イブプロフェンなどの解熱鎮痛成分はプロスタグランジン合成阻害作用による水・ナトリウムを貯留させるため、血圧を上昇させる可能性があります。

したがって、降圧薬の作用を減弱する可能性があるため注意が必要です。

市販の風邪薬としては、「パブロン50」などは血管を収縮する成分が含まれておらず、眠くなる成分も含まれていないため、高血圧の患者様でも安心して使用できます。

 

血液をサラサラにする薬

市販の風邪薬によく含まれているアスピリンなどサリチル酸系の風邪薬とワーファリンなどの抗凝固薬を併用すると、血液をサラサラにする薬の作用が強まり、出血しやすくなる可能性があります。

これは、非ステロイド性鎮痛薬(NSAIDs)についても同様に注意が必要です。

 

糖尿病の薬

市販の風邪薬によく含まれているアスピリンやエテンザミドは、膵臓のβ細胞からのインスリン分泌を促進する作用があるため、糖尿病の患者様がこれらの成分が含まれている風邪薬を使用する場合には、低血糖を生じる可能性があります。

また、鼻づまりを改善させる成分であるプソイドエフェドリンやメチルエフェドリンには交感神経系を亢進させる作用があり、肝臓でのグリコーゲンの分解を促進させることで血糖値が上昇する可能性があります。

風邪をひくと糖尿病が悪化する?注意することにも書いたように、糖尿病の患者様が「シックデイ」と呼ばれる状態(いつもより体調が悪い場合)になると、血糖値の変動が大きくなるため無理せず受診しましょう。

 

胃腸の薬

腹痛に対して処方される胃腸鎮痛鎮痙薬であるブスコパンなどと、風邪薬などに含まれる抗ヒスタミン薬との併用は、ブスコパンの副作用である動悸や口渇感などを強める可能性があります。

抗ヒスタミン薬は病院で処方されることの多い「PL配合顆粒」にも含まれている成分であり、これらの併用で副作用が強くなったと自覚された場合は内服を中止してください。

(基本的にはブスコパンの副作用が強くなったことで、重篤な状態に陥る可能性は低いと考えられます。)

 

睡眠薬・抗不安薬

市販の風邪薬や病院で処方されることの多い「PL配合顆粒」に配合されている抗ヒスタミン薬には、眠気を引き起こす副作用があります。

睡眠薬を常用している場合や、抗不安薬やうつ病に対して処方される薬にも眠気の副作用があり、併用する場合には注意が必要です。

また、花粉症などアレルギー症状に対しても抗ヒスタミン薬は処方されています。

したがって、このような薬は基本的に眠前の内服が好ましく、内服後に車の運転などは避けるように指導しています。

 

漢方薬なら大丈夫?

 

風邪のときに使用される代表的な漢方薬に、葛根湯があります。

しかし、漢方薬であっても注意が必要です。

例えば、葛根湯に配合されている「甘草(カンゾウ)」という生薬は、体液を貯留させ血圧を上昇させる作用があります。もちろん、芍薬甘草湯にも同じ成分が含まれています。

また、高熱や関節痛に使用される麻黄湯に配合されている「麻黄(マオウ)」という生薬は、プソイドエフェドリンに類似する作用を持つ成分が含まれているため、交感神経系を亢進させて血圧や血糖値が上昇する可能性があります。

 

市販の薬を購入する場合は自分の常用薬を把握しておき、おくすり手帳を持参することで、安心して使用できる薬を選択しましょう。




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