肥満

肥満が原因で生じる11個の合併症

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「肥満症診療ガイドライン2016」では、肥満症の診断基準に必須な健康障害として、以下の11 疾患を「肥満関連疾患」として取り上げています。

 

肥満関連疾患 11 疾患

肥満症の診断基準に必須な健康障害

  1. 耐糖能障害(2型糖尿病・耐糖能異常など)
  2. 脂質異常症
  3. 高血圧
  4. 高尿酸血症・痛風
  5. 冠動脈疾患:心筋梗塞・狭心症
  6. 脳梗塞:脳血栓症・一過性脳虚血発作(TIA)
  7. 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)
  8. 月経異常・不妊
  9. 閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)・ 肥満低換気症候群
  10. 運動器疾患:変形性関節症(膝・股関節)・ 変形性脊椎症、手指の変形性関節症
  11. 肥満関連腎臓病

 

診断基準には含まれない肥満に関連する合併症

また、診断基準には含めないが、肥満に関連する健康障害として、以下の疾患があります。

診断基準には含めないが、肥満に関連する健康障害

  1. 悪性疾患:大腸がん、食道がん(腺がん)、子宮体がん、膵臓がん、腎臓がん、乳がん、肝臓がん
  2. 良性疾患:胆石症、静脈血栓症・肺塞栓症、気管支喘息、皮膚疾患、男性不妊、胃食道逆流症、精神疾患

 

肥満とがんの関係

肥満と各種がんの関係には、疑問を持たれる人も多いかもしれません。

「肥満」とは、言い換えると血糖値を下げるホルモンとして知られているインスリンが過剰に分泌されている「高インスリン血症」です。

インスリンの働きは、血糖値を下げるほか、肝臓や骨格筋での蛋白の合成を促進したり、脂肪組織での脂肪(脂肪酸、グリセロール、中性脂肪)の合成を促進させる作用、すなわち身体の中に入ってきた栄養分を細胞内に取り込んで貯蔵する働きを持ち(同化作用)、「同化ホルモン」とも呼ばれます。

 

成長期の子供で分泌が増加する「成長ホルモン」なども同化ホルモンの一種です。

つまり、インスリンはあらゆる細胞を同化させる方向へ働きかけるため、全身に脂肪細胞を蓄積させるだけでなく、がん細胞の増殖も促進させてしまいます。

したがって、インスリン抵抗性が病態の主体となっている糖尿病(肥満を伴う糖尿病)も高インスリン血症を伴っているため、「糖尿病と各種がん」の関連も強いといわれています。

 

高度肥満症で特に注意する合併症

その他、肥満で死ぬって本当?で書いたように高度肥満症ではその病態ゆえにしばしば致死的となるため、「肥満症診療ガイドライン2016」では高度肥満症の注意すべき健康障害として取り上げられています。

高度肥満症の注意すべき健康障害

  1. 心不全
  2. 呼吸不全
  3. 静脈血栓
  4. 閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)
  5. 肥満低換気症候群
  6. 運動器疾患

なお、それぞれの合併症についての詳細は、リンク先の記事をご覧ください。




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